2023年1月14日
増えつづける空き家の問題
日本の社会問題の一つに、「空き家が増えている」という問題があります。
タレントの松本明子さんの著書『実家じまい終わらせました!』によると、専門アドバイザー上田真一氏へのインタビューを通して、現在、空き家の数が、いかに増え続けているのか、具体的な数値として示されてあります。
(以下カッコ内 同書より引用)
「日本の空き家は1983年の調査では約330万戸で、総住宅数に占める比率(空き家率)は8.6%でした。
それが2018年の調査では約849万戸まで増加し、空き家率も13.6%と、実に日本の住宅の約7戸に1戸を占めるようになっています。(総務省「平成30年 住宅・土地統計調査」)。この35年で空き家は約2.5倍に増えたのです。」
“35年で空き家が2.5倍に増えた”というのは、すごい増え方ではないでしょうか!
では、なぜ、いまの日本の社会において空き家がこんなに増えることになってしまったのでしょうか?
この本の中で上田氏が語られた説明によると、その大きな理由として次の二つを挙げられています。
●核家族化が進んで、家を作りすぎた
●実家に住んでいた親の高齢化
【1】核家族化が進んで、家を作りすぎた
昭和の高度成長期の頃までの日本では、親から子や孫の世代まで一つの家で暮らすという、いわゆる大家族の家が多く存在していました。それが、社会の傾向として、子供一人ひとりが独立し、東京をはじめとする首都圏に就職、結婚、マイホームを持つことによる世帯の増加と核家族化が進んでいきました。
【2】実家に住んでいた親の高齢化
子供が独立した後、実家に住み続ける親は歳とともに体の自由がきかなくなり、家を残したまま高齢者住宅へ移り住むというケースが増えています。
また、親が亡くなった後、子供が住まなければ誰がその家に住むか、住まなければ、売却するのか、解体するのか、といった問題が残ります。
では、こうした空き家となる家の売却や解体をしないとしたら、どういったデメリットや問題が生じるのでしょうか?
いくつか、問題となりそうなことを次に挙げてみましょう。
●定期的な草刈り、植木の手入れなどが必要
庭のある戸建ての場合、しばらく放置してしまうと、夏場には雑草で庭がボウボウとなります。
蚊などの虫が大量に発生し、状況がひどくなるとネズミが繁殖したり、またそのネズミをエサとするヘビが出たりして、近所に迷惑をかけることが考えられます。
庭木も隣家まで枝が伸びると、隣の家の庭に実や種、葉を落とし、これもまた迷惑の一つになります。家の壁にはツタがからまり、ジャングルのような状態になります。
●不法投棄、放火、不審者の侵入など犯罪の可能性
ひと目で「空き家」(誰も住まず管理されていない家)とわかるので、不法投棄、放火、不審者の侵入など犯罪が発生する可能性が高まります。
庭に捨てられた粗大ゴミがたまった状況になると、誰が片づけるのかという問題もありますね。
●地震、台風などの自然災害による影響
長期間放置されたままの空き家となると、当然のことながら建物自体の老朽化も進みます。地震や台風などで倒壊したり、また倒壊とまでならなくても屋根瓦や波板が近隣住宅へ飛んだりするなど近所に危険を及ぼすことも考えられます。
空き家に関しては、以前の記事(生前整理のすすめ ~実家をゴミ屋敷、空き家にしないために~)にも書きましたが、実家を空き家にしないための対策が必要です。
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