2023年5月28日
特殊清掃の部屋
強烈な異臭で充満した部屋。
人の亡くなった後の部屋の片づけ作業も承っております。一般的には「特殊清掃」と呼ばれる案件に該当する作業です。
最近では亡くなった方の部屋の畳(タタミ)3枚を撤去処分いたしました。
そこで、今回の記事では「特殊清掃」に関して述べさせていただきます。
●特殊清掃の現場の様子
亡くなってからどのくらいの日数が経っていたのでしょうか。
畳の搬出作業では建物内の通路、壁、床などに「死臭」とも呼ばれる、この強烈な臭いがついたり、あるいは付着している虫を拡散させたりしないよう、畳をビニール製のラップに包んで運び出しました。それでも臭いだけはなかなか封印できているわけではありません。
作業員の作業着、皮膚に臭いがつくことがあり、何度も洗わないと臭いがとれないといったこともあります。また、作業の体験から、後でその当時の臭いの感覚だけが思い出されてくることもあります。
このような「特殊清掃」の現場では、通常、亡くなってからかなりの日数が経過していることが多く、たいてい体液、血液が、畳やカーペット、フローリングに染み込んでいることがほとんどです。ひどい場合はその体液が乾かず湿ったまま残っていて、大量のハエ、ウジなどの虫が、遺体のあったと思われる周囲を動き回っていることがあります。
●なぜ、このような現場が存在するか
要因の一つとして孤独死が挙げられます。
孤独死とは、死に際に誰にも看取られることなく亡くなり、またその死に気づかれることもなく、しばらく放置された死に方のことをいいます。死後、時間の経過とともに遺体の腐敗が進み、異臭が近隣にまで及ぶ頃になってはじめて発見されるケースが多いようです。
それでは誰にも看取られることのなかった要因について次に考えてみることにしましょう。
【1】1人暮らし(単身世帯)で親族や親戚との関係、知人や地域との関係が疎遠
特に1人暮らしの高齢者の場合は、いつ倒れるとも限りません。訪問介護を受けている人なら突然の病で倒れるようなことがあっても一命をとりとめることはできるかもしれませんが、自分の部屋の中で「急に痛くなった」と悲鳴を上げて救急車を呼ぼうにも体が動かないことも考えられます。元気そうに見えても、突然の心筋梗塞、脳卒中、くも膜下出血などで部屋の中、浴室、トイレで倒れたまま息をひきとることが現実にありうるわけです。これは高齢者に限ったことではなく若者であっても例外とは言い切れません。
【2】自殺
部屋の中で自ら命を絶ち、亡くなっているケースで、部屋から漏れた異臭によりはじめて発見される点で、前述の1人暮らしの孤独死と共通しています。
以上のことから、孤独死は1人暮らしとおおいに関係があると言えるのではないかと思います。
総務省の公表した2020年の国勢調査によると、1人暮らしの世帯は日本全国全世帯の38%を占め、そのうち、単身の(65歳以上の)高齢者世帯は671万人に達しているそうです。
不動産管理会社、アパートの大家さん、もしくは不幸にもご親族の方で、このような(特殊清掃に該当する)部屋の片づけが必要な場合には、ご遠慮なくご相談ください。
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